ラ・フランス、西洋なしの1つですが、原産国であるはずのフランス本国では絶滅してしまった品種です。フランスではもう生産していないんですね。
もともと西洋なしは西洋なしとはいうものの、あんまりヨーロッパでは気候が合いません。特にラ・フランスは気候の合う・合わないがシビアで、生産が難しい上に収穫までの手間も激しく、フランスは生産を諦めてしまいました。そのため効率化を図った結果1900年を過ぎた頃に絶滅しています。
ではラ・フランスは一体いまどの国がメインで生産しているのでしょうか。
それはなんと日本です。西洋なし自体は中国での生産が盛んですが、ラ・フランスに絞ると世界シェアはほぼ日本が独占しています。
あ、たまにラ・フランスの世界シェアは100%日本としている資料がありますが、それはさすがに言い過ぎです。でも99.9%くらいは日本だと思って良いかもしれません。詳しい資料はないのでわからないんですけれどもね。
ラ・フランスという品種は明治時代に日本にやってきて、その頃にはすでにフランスでは絶滅してしまっていました。はじめラ・フランスが日本にやってきた頃は食用よりも受粉用に導入されたといいます。
育てているうちに、日本の気候がラ・フランスの生産に適していることが判明していき、いまでは山梨県が7~8割、新潟県が6~7%、青森県が6%前後、そして長野県、福島県と続きます。年間の総生産量は2万トン前後です。
これらの県のラインナップで気付いた方もいるかもしれませんが、すべて寒暖差が激しく、少々涼しめの地域ですね。山がちな地域です。夏は日照時間が長く、秋の終わりには極端に冷え込むという地域でもあります。これがラ・フランスがおいしく作れる条件であり、ベースになっています。おそらく同じような条件の国や地域は世界中にあまりありません。
最近山形県はラ・フランスよりもシャインマスカットの方が売れるということで転作してしまっている農家が増えているといいますが、それでも依然として日本がラ・フランスの生産世界トップは続くと思われます。
フランスでは絶滅してしまった果物が日本では比較的簡単に手に入る、しかもおいしく食べられるわけですから、見付けたら買ってみるのも良いかもしれません。