以前こんな記事を書きました。
jyukukoushiburogu.hateblo.jpどうやって授業の準備をすべきかを書いたわけなのですが、これがベテラン講師になるとどういう授業の準備をするのか。
ベテランになると、もうだいたいどういう部分でどのような間違いや勘違いをしがちなのかよくわかっています。またどういうタイプの生徒が所属しているかも熟知していますので、ちょっと授業の準備の仕方も変わってきます。
あ、もちろんベテラン講師だって授業の準備はしますよ。準備しないで授業をやる講師も中にはいるかもしれませんが、それは職務怠慢です。場当たり的な授業をやっているとやはり良い授業はできませんので、ベテランになっても準備は怠りません。でもさすがに新人講師とは準備の仕方が違ってきます。時間はあんまりかけないかもしれません。いや、時間をかけるべきところにしっかり時間をかけて、かけなくて良いところは選んで省く、みたいな。
私の場合はテキストの問題をあらかじめ解いておくというのは新人時代と変わりません。単元全体を見渡さないとやっぱりどこに時間をかけて教えたら良いのかとか、要点は何なのかとか、そういうのが見えてこないからです。特に最近教科書が大改訂されましたので、塾のテキストもそれに合わせてだいぶ改訂がかかっています。だから新鮮な気持ちで問題を解いてみて、確認してみるわけです。
そして私くらいのベテランになると、過去20年分くらいの入試問題を把握していますので、先を見越してどこをどう教えようか再構築します。これは定期テストによく出るところ、これは入試問題で出やすいところ、というふうに頭の中で整理します。場合によってはきちんとメモを取っておくこともします。
その中で、この部分はこう入れ替えて教えた方が良い、この部分はこういう例を挙げるのが良い、というプラスアルファーを追加します。
それができたら、今度は引き算を考えます。これが新人講師との決定的な違いです。
この部分はある程度教えれば大丈夫、あるいはこの知識は事前にこういう単元をやっているから教えなくてもわかっているはず、というのを推測して、修正をかけます。
そして体感で、80パーセントくらいの授業の構築をしたら、それで事前の準備は完了です。
あとの20パーセントはどうかというと、その場のライブ感ですね。教えながら、あ、生徒はこの部分をよくわかっていないな、この部分はもうちょっと突っ込んで教えたら良いなというのを授業をやりながら肌で感じ取って、それを即興で授業に盛り込んでいく作業をしていって100パーセントにするわけです。
あとその残りの20パーセントをとっておくからこそ、窮屈にならない授業ができると思っています。猶予を設けておく感覚ですね。
これはベテランだからこそ、いろんな引き出しを持っているからこそできることです、新人講師が真似しようとしても絶対に無理です。
新人講師は120パーセントで授業を準備しましょう。一方ベテランになったら、80パーセントで授業を準備しましょう。ベテランは100パーセントの数値的な絶対値が高いですから、ベテランが120パーセントの授業をやろうとすると窮屈になり駄目な授業になります。
ベテランはベテランなりの教え方、準備の仕方が出来上がっていきます。