現役塾講師の教育さまざまブログ

現役塾講師が日々思っていることを様々綴ります。

最近の若者の「すごい」という言葉の使い方

「すごい」という単語は形容詞です。形容詞の場合、活用語尾は

  未然形・・・かろ

  連用形・・・かっ  く  う

  終止形・・・い

  連体形・・・い

  仮定形・・・けれ

  命令形・・・○

です。形容詞はこれ以外の活用はありません。

 

最近、連用形と終止形の使い方を間違えた言い回しをする若者が増えていると思います。

ここで例題。

(例題)(    )の中の正しい方を選びなさい。

  ① あの人はとても( すごい  すごく )人だ。

  ② 今日は( すごい  すごく )楽しかった。

  ③ なんだか( すごい  すごく )事が起きそうだ。

 

①と③はごく自然に「すごい」を選んだと思います。正解です。どちらも体言(=名詞)に続くわけですから、活用形を考えると連体形の「すごい」が選ばれなければなりません。いや特に考えなくてもこれは普通に選べたはずです。

問題となるのは②です。こちらも「すごい」を選んだ方、大不正解です。

「楽しかった」は「楽しかっ」(形容詞)と「た」(助動詞)に分解できますが、用言(=名詞以外)です。

つまり「すごい」の活用も連用形を選ばなくてはならないわけですから、「すごく」が正解です。

 

こちら最近だいぶ誤用が激しいですよね。

会話では「今日はすごい楽しかった」と普通に使っていますもんね。私は違和感しかないんですけれども。正しくは「今日はすごく楽しかった」です。

 

でもこういう誤用、日常会話だと結構あるものです。

例えば、

  彼はそんなことを( する  し )まい。

これはどっちを選びますか? 日常会話だと「するまい」を選ぶと思います。でもそれもやっぱり、文法的には不正解です。

「~まい」は打ち消しの助動詞です。「~ない」と一緒のものです。

そう、打ち消しの助動詞に続くということは未然形を作らないといけないわけですから、「まい」が正解となります。

でも「彼はそんなことをまい」ってなかなか使いませんよね。むしろ正しいこちらの方が誤用扱いされそうです。

 

こういう誤用、どうなんでしょうかね。以前は「ら抜き言葉」が問題視されていた時代もありましたが、時代の流れでそういうのも受け入れられ始めてしまっています。

時代の変化に合わせて受け入れるべき、という意見と、正しい日本語を守るべき、という意見に真っ二つに分かれます。

まぁ私は教える立場なので正しい日本語を貫かないといけない立場ではありますが、いろいろと議論の余地がある部分なのではないでしょうか。