今回は教職を目指す学生講師に向けた内容です。
学生で塾講師のバイトに応募する方々の中で、教員免許を取得し大学・大学院を卒業したら学校の先生になりたいという方がけっこういらっしゃいます。
しかし、塾講師としてのスキルが学校の教師として活きるかというと違う部分がありますので注意が必要です。
教えること:問題を解かせることの割合
この割合が、塾講師の場合は5:5くらいの感覚ですが、学校の先生は1:9くらいの感覚になります。
学校では必要最小限のことを教え、考えさせる授業がメインです。
そのため塾講師の感覚のまま学校で教えると、たぶん授業は成立しなくなると思います。
塾よりも学校の方が授業に興味を持っていない生徒の割合が高いですから。そのため聞かせる授業になってしまうとみんな飽きてしまって授業崩壊の原因になります。
手を動かし考えさせる授業をすることが学校での良い授業の条件なんです。
教務指導について
あと、大学で学習する中で教科教育の講義があると思います。
そこで実際に学校での授業を想定した学習指導計画案、専門的には「教案」と呼ばれるものを作ることになりますが、作り込みすぎは良くないです。最低限に絞るというのが大切です。
学校では塾のようにこれを絶対に教えてマスターしてもらって、そして次にこれをやって、というような縛りがそれほどありません。
もちろん教えなければならないことはしっかりあるわけですが、それをポイントを絞りに絞って授業にどう盛り込み、何を考えさせるかが重要になります。あと、評価のポイントに何をもってくるか。それらを簡潔にまとめます。
逆に言えば、どのような状況、レベルにも対応できる教案を作ることが大切といえます。
ちなみに教案は教育実習でも実際に現場を考慮して作るものになります。
各教科書会社がホームページで発行している学習指導計画案のひな形、あれを参考にしてしまうと良いと思います。そのまんま流用するのは駄目だと思いますけれども。
調べればいくらでも出てきますし、地域によっては教育委員会や教育事務所が発行している場合もあります。以外とそれ、大学教授は存在を教えてくれないです。自分でイチから作れという意味であえて教えてないんだと思いますけれどね。
教える以外の仕事
そして、学校の先生は事務作業が非常に多いです。
授業のない空きコマはほとんどその時間に使うことになります。また学校の場合は塾ほど問題プリントやワークシートが充実していないですから、自分で作ることにもなります。
ただし学校の先生は公共のために働く人ですので、著作権が特別な場合を除き免除されます。教育のためという名目があればどこからか問題を流用したり引用したりすることが容易にできますので素材集めには苦労しないはずです。
民間の塾講師はそれをやってしまうと完全アウトなんですけれども。営利目的ですからね。
中学・高校の先生は定期テスト作りも授業と並行して作成していく必要があります。
学校によって、教科どうしで問題形式をそろえないといけないとか、公立入試を意識した問題を盛り込めとか、解答用紙は絶対に別のものを作って観点別評価も視覚的にわかりやすく作れとか、さまざまな縛りやルールがあります。
Excelは絶対に使えないといけません。あと、いまだWordでなく一太郎をメイン使用する学校が多いと思います。Wordよりも一太郎の方が図表とかが直感的に入れられますし、行間や段落間が簡単にいじれますから、慣れると最強ツールなんですけれどもね。
そういった文書の作成は、慣れるまでは非常に大変な作業になります。このへんは、出来合いの問題しか取り扱わない塾講師とは決定的に違う差になります。
その他
ほかにも細かな部分でだいぶ違いがあります。学校の先生は掃除とか給食指導とか部活もですし、5教科以外の仕事が多いです。
学校の先生を目指す学生講師の皆さんは、それらの点をよく理解した上で塾講師ライフを送っていただければと思います。