特色選抜入試は高校入試で内申をフルに活かして受ける入試です。
一昔前までは推薦入試と呼んでいたものが現在では特色選抜入試という名称に変わっています。
部活動やその他の功績が全国レベルならば目指す方もいるのではないでしょうか。
しかし注意すべき点がいくつかあります。
①通知表の成績が十分か
上位校、めやすとしては偏差値が58以上の高校を目指す場合、まず通知表の成績が十分でないとその時点で突破は不可能です。
昔とは違い、現在の特色選抜入試は学力が最重要視されています。
1~5の成績で評価される通知表ですが、そのうち3以下が1つでもあると上位校はその時点でふるい落とされます。
またそれ以外にも「基本的な生活習慣」の項目にマルが付いているかも重要です。
行動の記録評価と呼ばれる、教科ではない評価項目ですが、左側、もしくは上側に書かれている項目ほど入試では判断される優先順位が高いです。
その中でも最上位なのが「基本的な生活習慣」であり、こちらが空欄だったりすると学校生活に問題のある生徒と判断されふるい落とされる原因となります。
そしてもちろん、欠席日数も重要です。
一般的には30日以上欠席があると入試突破は厳しいとされていますが、これが上位校の特色選抜となると、10日間つまり2桁に達すると基本的には合格しません。
特色選抜入試を受ける場合は中学1~3年の通知表の内容をよく自分で把握しておいてください。
どれだけ部活動などで実績を残していたとしても、通知表の内容が伴わないと合格はあり得ません。
②部活動などの成績が十分なものか
上位校の場合、市で優勝しました、地域の大会で優勝しました、という程度では評価されません。
高校は都道府県立の学校ですので、全国レベルであるかどうかが問われます。
少なくとも関東ほか地方レベルの大会で優勝しました、くらいのレベルでないと評価の対象とされません。
下位の高校であってもやはり相当の評価があって合格できると考えてください。
また重要なのが、例えばテニスを自分の売りにしている場合、その高校がテニスに力を入れているかをよく下調べしましょう。
どれだけ自分がテニスがうまかったとしても、テニス部そのものがない高校だったり、弱小で高校側も特に力を入れていなかったりしたら、その時点で合格は絶対にありません。
その高校が欲しい生徒として自分の実績が合致しているか事前の下調べをよくした上で受ける必要があります。
③万が一落ちた場合、5教科の成績は十分か
万が一の場合を考えておく必要があります。
現時点で5教科で入試を受けた場合、合格するのに十分なレベルに達しているでしょうか。
特色選抜入試を決めたら、そこから面接練習、作文(意見文・小論文)の練習に取りかかることになります。
志望動機書や自己推薦書を必要とする高校も多いです。
そちらに時間をとられ、まわりの生徒よりも5教科の学習が疎かになるのは必然です。
特色選抜入試で落ち、特色選抜入試の準備のために5教科の学習にも時間が割けなくなり、最終的に一般選抜入試でも落ちた、という最悪の状況も考えられます。
さらに言うと、特色選抜入試で無事に合格できた場合であっても、実力で合格レベルに達していない場合はその後の高校生活が非常に厳しいものになります。
まわりの生徒たちは5教科で突破してきた生徒たちであるわけですから、素の実力で劣ってしまっていたら下位層の仲間入りです。
やはり実力に見合った高校を選ぶ必要があるわけです。
④以上の状況を中学校の先生は把握していない
把握している先生もいるのかもしれませんが、経験上、中学校の先生はあまり特色選抜入試の実態をわかっていません。
生徒が受けたいのならば入試の機会も増えるし受けさせてみるかな、ていどにしか考えていない場合が多いです。
なぜこのような状況になっているのかというと、一昔前の推薦入試のイメージが払拭できていないからです。
推薦入試だったら部活動などで良い実績ならば合格できました。そのイメージのままになっているわけです。
今はそうでなく、学力重視になっています。
この点、塾講師は研修などで知識の共有と入試の実態分析などでしっかり時間を割いて仕事していますから情報に強いです。
学校の先生はそういう研修や情報共有は基本的にやらないですから、いまだ推薦入試と特色選抜入試はただ名前が変わったもの、くらいのイメージでいます。
たぶん「特色選抜入試を使って志望校に行きたい」と懇願すれば、何も検証作業をせず「じゃあ受けてみなさい」と安易に返答されると思います。
そして必死に準備して受けて、落ちるというところまでがセットです。
べつに特色選抜入試を使うな、と言っているわけではありません。
実績も実力もトップクラスならば、大いに受ける意味はあります。
ですが実態も知っていただき、ただ楽な方向に流されるということのないよう気をつけていただければと思います。